ども〜! ダイスケです。
今回のブログは新年という事でいつもと違うことをたまには書こうと考えました。
私の仕事は美容師なので僕の仕事について書いていこうと思います。
特別な事は書きません。
難しい事も書きません。
「へぇ〜・・・美容師ってこんな事考えて、こんな事してんのねっ!」
って思って貰えれば最高でございます。
年明け早々に2年ほど担当させて頂いてるお客様が来店し、そして上の写真の様にしてみました。
このスタイルが完成するまでの工程や解説、また僕のうんちくなどもつけてダラダラと書いていきたいと思います。
今回のメニューは『カラー・ヘアカット・トリートメント』です。
この方は、ほぼ月一回のペースでの来店なのですが、カラーリングだけの時もあれば、カットもする時もあるって感じのサイクルで来てくれてます。
基本は毎月のカラーは絶体に外せない!って感じです。
今回はカットをしますが、正直毎回カットしなくても大丈夫だと思います。
そんなに直ぐにはバランスは崩れないと思いますし、お財布にもその方が優しいですしね!
男性の様なショートスタイルの場合、短い周期でヘアカットしないとバランスがすぐに崩れてしまいますが、ある程度髪が長い場合は比率的にそこまで崩れたりはしないと思います。
もちろん、いつもしっかりしておきたい人は細くカットした方が良いです。
ぶっちゃけ私的には毎回カットしてくれた方が儲かりますw
ですが本当に必要なことだけをして、特に必要でなければやらない方がベストだと僕は考えています。
その浮いたお金でトリートメントしてもらうとか、良いシャンプー買ったり薬剤のグレードアップをするとか、いつものカラーにハイライト入れてみるとか!
そんな事に浮いたカット代を使った方が髪の為には良いかな?って思います。
そして最初にカウンセリングをしてから、今回もいつもの様にカラーから初めていきます。
今回は年末年始を挟んだ為、来店周期がいつもより少し長く伸びたので髪も少しいつもより伸びています。
およそ2cm程度伸びていたのですが、これくらいの間隔以内で毎回来てくれると実は美容師さんは助かります。
おしゃれ染めの場合、根元が長く伸びすぎると1回の塗布で仕上げることが出来なくなってしまいます。
染める明るさなんかにもよるのですが大体3cm以内が1発で染めれる長さです。
それ以上だと根元を少し空けて塗って、時間差で根元に塗布する必要が出てきてしまうんです。
理由は簡単で、頭皮の体温で薬の反応が良くなってしまう為なんです。
温度が高いほどカラー剤は髪を明るくする反応が強くなるんです。
だから3cm以上伸びた根元を1回で塗布すると、根元だけ明るくなっちゃうんです。
逆プリン状態ですね。
それを避ける為に長さによって塗り分けする必要が出てきてしまいます。
その分施術時間も長くなりますし、放置時間も長くなってしまう為、髪への負担も大きくなってしまいます。
だから明るく染めてる方は2ヶ月程度の周期内で来てくれると嬉しいです。
では話しを戻しますが
今回は根元だけをイルミナカラーで染めていきます!
このお客様は僕と同年代で白髪も少しあります。
白髪が出始めた年代をファーストグレイ世代なんて呼んだりしています。
ファーストグレイ世代の方達の方によく聞かれるのが、「おしゃれ染めが良いの?」「それとも白髪染め?」
多くの方達がこの2択の答えがわからないみたいです。
ですがこの答えには正解がありません。
白髪染めでもおしゃれ染めでも構わないのですが、この2つのは少し薬の性質が違います。
白髪染めとおしゃれ染めの特徴を簡単に書いてみます。
白髪染めは髪を明るくする事も出来ますが、おしゃれ染めほど明るくは出来ません。
また白髪をしっかりと染色させたい為に色が濃いです。
色が濃いという事は言葉で説明するのが難しいのですが、色に深みがあるという事です。
大人っぽいとか落ち着いた印象を与える事ができます。
また色がしっかりと髪に入るので色持ちが良いと言う特徴もあります。
おしゃれ染めは逆に黒色や暗目のブラウンなどの暗い色には出来ません。
白髪を染める必要がないので薬剤中の染料の量が少なく淡い色の髪色にできる。
これにより透明感や優しい雰囲気の印象を与えることが出来ます。
また染料が少なく配合されている為色持ちがあまりよくはないが、前回の色味の干渉が少ない為にカラーの色の変更を気軽にできる。
イメージしてみてください!
絵の具をチューブから出して、そのまま原液で使うのが白髪染め。
水で薄めて使うのがおしゃれ染めのイメージです。
白髪染めでファーストグレイ世代の方を染めると、白髪にしっかりと色が入って綺麗に染まるが、全体の雰囲気が重く成りがち・・・。
おしゃれ染めでファーストグレイ世代の方をを染めると、白髪にうっすらと色が入って白髪の量が少なければボケて気にならない・・・。
白髪の量が多いと隠しきれない・・・。
でも色が淡く透明感があるため若々しい印象になる。
細かく説明すると難しいのでこんなイメージを想像して、どちらにするか担当の美容師さんと相談してみてください!
また話がそれてしまったので戻りますね。
今回はおしゃれ染めのイルミナカラーを使用したのですが、白髪も一緒に染められる様な配合にして染めていきます。
白髪が多くなるとちょっと厳しいのですが、少ないなら当店DAFではおしゃれ染めでのカラーをお勧めします。
イルミナカラーは少ないダメージで染めれますし、何と言っても色が綺麗です。
透明感のある染め上がりになるので、印象も若々しく見えます!
自分で判断できない場合は気軽に相談してください。
今回使用した色はベース色は7トーンのアッシュ系です。
アッシュ系のカラーに少しベージュ系をプラスしてます。
最近では定番になったグレージュカラーってやつです。
流行りの定番な色なので代わり映えはしないかもしれませんが、安定の良い感じの色になります。
そして白髪に色が入りやすいように褐色系の色味をプラスし、そして地毛の色味との兼ね合いを見て補色をさらにプラスしました。
カラー剤は単色で使う事もありますが、こんな感じで混ぜて使ったりします。
色彩の話しは難しいのでこの辺の事は美容師さんが決めてくれるはずです。
自分にはどんな色が入りやすのか? またどんな色味が出やすいのか担当の方に1度聞いてみると良いと思います。
持ってる髪の色素によっては実際に発色させるには難しい色もありますので。
そんなわけで今回はアッシュ寄りのグレージュカラーでの施術をします。
ベージュ寄りだと柔らかく優しい雰囲気に仕上がりますが、少し大人な雰囲気で仕上げたいので少しアッシュ系に寄せてくすませます。
そして今回は根元だけを染めるメンテナンス的なカラーなので、カラーを塗布後に数十分放置してからカラー剤を流していきます。
ここで僕は少し手間を加えます。
このままシャンプーして終わる美容院が大多数なのですが、このままだと毛先の色がそのままですよね?
実際このままでも変ではないのですが、僕はちょっと嫌です。
でも毛先にカラー剤を塗布し時間を置くと、底ダメージを歌っているイルミナカラーでも絶対に髪は痛みます。
髪にダメージを与えたくないから根元だけを染めてる訳なのですが、毛先も今以上には良い色に染めたい。
そこで流す時に髪に塗ったカラー剤と、少し余ったカラー剤と水とタンパク質を混ぜてシャンプー台で髪へ揉み込んでいきます。
美容師は乳化と言う作業なのですが、タンパク質の液体と一緒に揉みこむことで少し色味を髪に定着させることが出来ます。
もちろんお金はかかりません! 全部サービスでやっています!
しっかり塗った時ほど発色はしませんが、色が抜けてしまった毛先に少し色味とつや感を戻すことが出来ますし、短時間で終わりますし、水やタンパク質入りの液体が混ざる事でカラー剤の力も減力してるので髪への負担は最小に抑えることが出来ます。
仕上がりは写真の感じです。
美容師の目から見ると、色はやはり少し抜けてる感がありますがダメージ無くここまで戻せるなら十分オッケーかな?っと思います。
写真を見てもらうとわかりますが、部屋の光の加減で随分と見え方が違うと思いませんか?
明るい場所は凄くフワッとした柔らかい印象ですよね?
これがイルミナカラー特徴の『光色』ってやつらしいです。
光に透かすと色が色んな感じに見えるって事なのですが、透明感の美しいカラー剤なので外国人風カラーなんて呼ばれたりもしています。
乳化が終わりシャンプーをしてからトリートメントの施術になります。
今回使用したトリートメントはイルミナCCヴェールです。
CCヴェールはイルミナカラーの為に開発されたイルミナ専用のトリートメントです。
だから相性は抜群です!
このお客様の様に一定の周期でカラーをされる方には特にオススメで、次のカラーのタイミングまで綺麗な色を維持出来る様になります。
そして『光色』がより綺麗に透明感とツヤ感も増します。
ホームケア付きなので次の来店まで自分でもケアしながら綺麗な髪色を楽しめます。
カラーとトリートメントが終わった後は次はヘアカットです!
今回のヘアカットのオーダーは伸びた分よりも少し短く5cm程度をカットして、顎ラインのボブにしていきます。
ボブと言っても色々な髪型が作れるのですが、今回の場合はすこ〜しだけ前上がりのワンレンボブにしました。
この髪型の特徴は少し前上がりにする事で可愛い感じの印象にする事ができ、段ををつけないワンレングスカットにする事で毛先を内巻きにする事が容易になります。
そして内巻きにした時に顎ラインに来るようにしたいため、顎より少し長めの位置で切りそろえました。
同じに所で切りそろえると毛先が同じ高さに全てあるので、段をつけるレイヤーカットなどと比べ手入れがし易くまとまり易い特徴も持っています。
ですが、ただ切っただけの重たい感じだとオカッパ頭になってしまい、ちびまる子ちゃん見たくなってしまうのでちょっと軽くしてあります。
でも軽くしすぎると印象がシャープになりすぎてこのスタイルの持っている可愛さや柔らかさを削いでしまうと思いました。
だから毛先に鋏を縦に入れて、ぶつ切りのライン感に少しフワッと感とシャープさを出しながら毛量を調整してあります。
そして髪の表面にだけ動きの重なりが少し出るように段をつけました。
そしてさらに髪の内側が逆に短くなるように、段カットの逆バージョンのイングラデーションカットを施します。
これをすると内巻きにクルンって感じになります。
最後に全体の毛量を調整していきます。
毛量調整に僕はすきバサミを使いません。
これは言い過ぎました・・・ 全く使わない訳ではありません。
必要がある時はもちろん使いますが、基本的には普通の鋏を使って量を調整していきます。
これによってすきバサミでは作れない様々な質感や雰囲気を作る事が出来るからです。
そして髪にも優しく、まとまり感も再現性も良くなります。
そして毛束感なんかも表現出来ます。
ここちょっとしたこだわりですw
スタイリング剤はルベルと言うメーカーのモイクリームって奴を少しだけつけてます。
フワッとして柔らかな質感と自然なまとまりとツヤ感をプラスしてくれるので、とてもイカすスタイリング剤です。
おすすめです!
またヘアーオイルをつけて少し濡れたような質感をプラスする事で、もっとトレンド感も出す事が出来ます。
自分でスタイリングするときは、そうですね気分や洋服などに合わせてスタイリング剤を変えて、ヘアースタイルが持っている雰囲気を変えたりすると面白いかな?と。
また、下の写真のように毛先を後ろに流す事で少し大人な感じにする事も出来ます。
もう少し上の年代の女性におすすめです。
カラーの色味や明るさをを変えてもまた違った雰囲気になりますね。
そんなこんな事を考えながら出来たのがあんな感じになります。
僕の場合ですが、髪を担当させてもらう時にイメージがしっかり出来ていると上手く作る事が出来ます。
全くイメージが浮かばない場合もあります・・・・笑
何度か担当させて頂き、その間にお話ししたり髪のカウセリングをしたりすると、その人のイメージみたいなのが出てきます。
これはその人の好みなんかも含まれていきます。
この人はこんか系統の洋服を着てるから、こんな感じの髪型好きだろうな〜?とか
いつもカラーの時にこの系統の色味を選ぶからこんな感じの雰囲気好きだろうな〜?とか
そんなイメージが出来るとお客様に上手く落とし込める訳なんです。
毎回、美容院を変える方もいると思いますが、本当に気に入らなかった場合を除いて3回ほど担当してもらってから判断した方が良いと思います。
美容師側の僕からすると、正直初めて担当させていただいたお客様を1発で最高にするのは自身がないです。
もちろん狙うはそのお客様の歴代1位の気に入ってくれるスタイルですよ。
でも何もわからないと難しいですよね?
僕が好きなスタイルとお客さんが好きなスタイルは違う訳だし、似合う髪型も1つではないし・・・。
私の尊敬する先輩の美容師も言ってました!
『ヘアスタイルはお客様と一緒に作っていくもんだ』とね!
お客様の美しさを引き出すのは僕たちの仕事ですが、美容師の技術の引き出しを開けさせるのはお客様です。
いろんな事を聞いて相談してみてください!
そんなやりとりを重ねる事で、もしかしたら今担当してくれている美容師さんがもっと良い感じのスタイルを作ってくれるかもしれませんよ!
今回のレシピは!
カラーはアッシュベースのグレージュカラーで少し大人ぽく!
だけどちょっと柔らかく可愛いさは残して!
髪のダメージを最優先でリタッチ染めで、毛先は乳化で色味とつや感を少し蘇らせる。
トリートメントをして完璧な状態に!
カットはちょい前上がりラインで可愛くフワッと。
髪ができるだけ綺麗に見えるように削ぎを入れていく。
まとまり重視の毛量にして自分でも扱いやすい様に。
こんな事を注意して作りました〜!
以上でございます。
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