湘南・茅ヶ崎の海の近くにある小さな美容室『HAIRDRESSERS DAF』
その小さな美容室のオーナーの僕がお届けする美容の事やら個人的な事のブログになります。
よろしくお願いいたします。
少し前に『ハイライト』の施術をしました。
その時にお客様に少し写真も撮らせて頂いたので、今回は皆さんの参考に『ハイライト』について記述したいと思います。
まずハイライトとはカラーをする時の染め方の手法の事を指します。
最近では『ハイライト』と呼ぶ事の方が多いと思いますが、僕が美容師になった頃は『メッシュ』と呼ばれていた事が多かった様な気がします。
今では3Dカラーとかデザインカラーなんて呼び名もあったりします。
これらのネーミングはお店のメニュー表にこうやって書いたほうが、何だかお洒落そうだし、他店との差別化を狙うために付けられた名前だと思うので気にしなくて良いと思います。
美容室に行ったら『ハイライト』したいと言ってくれれば、あなたを担当する美容師さんはすぐに何をしたいのか理解してくれます。
ハイライトをしたいと告げてもらった後は、担当の美容師さんとのカウンセリングです。
美容室でカラーリングをする時に僕たち美容師が1番困る事はイメージを共有出来ない時です。
ごく稀にですが何をしたいのかさっぱりわからないお客さんがいます。
これは悪口ではないですよ!
一生懸命に僕に説明をしてくれるのですが、いまいち理解出来ないと言うか?イメージ出来ないと言うか?
僕もお客さんの言ってる事を理解し理想へ近づけたいと思っているのですが、何をしたいのかが分からないとカウンセリングのしようがありません。
自分のやりたい事を言葉で伝えるのってお客さんは難しいですよね?
僕もそう思います。
美容師同士でも言葉だけで色の感じを上手く伝える事は難しいと思います。
微妙な雰囲気とか色の微妙な感じのイメージを共有出来てるか?と、問われれば多分答えはNOだと思います。
そんな時の1番の解決法はスマホで検索して見せてください!
これが最強です!本当に便利な世の中になりましたね〜!
僕はヘアカタログしか無かった時代からの美容師なのでしみじみそう思います。
『ハイライト・ブリーチ・カラー・ダブルカラー』こんな言葉を入れてググって貰えれば沢山の写真が見れると思います。
または、僕が画像検索をするのであればベストだと思うがインスタです。
『#ハイライト#ハイライトカラー』なんてハッシュタグつけて貰えば、恐ろしいほどの写真が見れると思います。
インスタのアカウントをお持ちの方は是非探してみてください。
そして写真は1枚だけではなく5枚くらい見せて欲しいなって思います。
お客さんの髪質によっては希望の色を発色させる事が難しい場合もあります。
または1度のハイライトでは出来ないカラーの場合もあり、この場合は写真の様に仕上げるために大きなダメージが代償になる場合もよくあります。
そうするとなかなかどんな色にするかが決まらず、カウンセリングで多くの時間を使い施術に時間を割けなくなってしまいます。
だからスムーズにカウンセリングが済む様に何枚か用意しとくと良いと思います。
けっこう本当にこれ大事です!
カウンセリングでなりたい色が決まったら次に施術をしていきます。
ハイライトで使う薬剤は大きく分けて2種類です。
ブリーチ使うか?ヘアダイ使うか?です。
前者の場合、キンキンの金髪になるので、一般的には上からカラー剤をもう一度乗せて色の調整をします。
後者の場合はヘアダイ自体に色味を調整する染料が入っているため、1回の施術で大丈夫です。
でもヘアダイの場合は透明感のある淡い発色のハイトーンには出来ません。
でもハイライトの逆のローライトは出来ます。
ローライトはベースの色よりも暗い色を入れる方法です。
髪全体の雰囲気は暗い色を入れるので明るくはなりません。
そして逆に派手にはならないのでちょっとお洒落な感じになるのでおすすめです!
ハイライトとローライトを同時に入れる事なんかも出来ます!
今回はローライトについては詳しくは触れませんが、その辺も踏まえて担当者さんとじっくり相談して決めてください。
今回、担当させて頂いた方は『ハイライト』をブリーチでしました!
それも2回目です!
そしてその上からカラーを乗せて色の調整をするプロセスで施術を行いました。

施術前はこんな感じでした。
ちょっと画像が悪すぎ・・・、実際はこの写真ほどひどい状態ではないかな?
まあでもダメージがかなりあるのは確かです。
そして3ヶ月ほど何もしてい無かった為、前回入れた色が抜けてしまいオレンジ色の、キラキラした褪色した髪特有の色をしています。
ハッキリ言って綺麗な色ではありませんよね?
特に明るくなっている所が前回入れたハイライトの部分になります。
暗めに染まっているところはヘアダイで9トーンくらいに染めていた部分なのですが、やはりここも褪色が酷くかなり明るくなってしまっています。
とりあえず『ハイライト』をさらに追加して入れて行きます。
2度目のハイライトを入れる事で髪の中にヘアダイだけしかされて無い場所・1回ブリーチをされた場所・そして2回ブリーチされた場所の、3パターンの色が存在する様になります。
暗い場所・明るい場所・凄く明るい場所ってなりますよね?
悪く言うと色が均一ではなくまだらになると言う事です!
でもそれで大丈夫なんです!
あとで色を入れた時に良い感じになりますから!

ハイライトはこんな感じで塗って行きます。
アルミホイルの登場です!
他の髪の毛に着かないようにホイルに挟んでブリーチを塗っていきます。
入れる量や太さ、入れる場所を変える事でたくさんのデザインを作る事ができます。
でも髪は美容師の使う薬剤の中で1、2を争う髪への負担が大きいブリーチを使うので痛んでしまいます。
これは仕方のない事ですが・・・、最大限に髪の負荷を小さくするために今回は『オラプレックス』と言う髪の強度を上げる薬剤を同時に使用しています。
オラプレックスはブリーチの強い髪へのダメージを毛髪の強度を高める事で、髪への強い損傷を抑える事ができる薬剤です。
カラー専門店などでは必ず使っている最新の薬剤で、ブリーチや縮毛矯正などの強く髪への負担が掛かるメニューには是非お勧めします。
これに似た様な薬剤も色々と僕たち美容業界に出ているのですが、これがオリジナルであり特許をとっているために他の類似品では真似できない薬剤です。
髪を良くするものではないのでお客さん自体には実感しにくいのですが、効果は秀逸な物があります。
当店では¥1500にて使用させて頂いています。
2度カラーしても1回分の¥1500です。
今回は『ハイライト』と後から乗せた『ヘアダイ』で2回使用して染めています。

ハイライトに使ったアルミホイルを外しシャンプーをした後に、髪を乾かし2度目のカラーをして行きます。
根元が伸びてプリンになっていたので根元を9トーンのヘアダイで染めてます。
今回は根元だけしかここでは染めません。
仕上がりの色の希望によっては毛先まで全部染める事もあるのですが、このお客様の希望は明るい仕上がり希望だったので、今回の施術では根元のプリンだけに薬剤を塗布し時間を置いてからシャンプー台へ移動してもらいます。
そしてシャンプー台にて『トナー』と言うやり方で毛先まで色を入れて行きます。
トナー中の写真を撮り忘れましたが、『トナー』ってのは軽い色味の調整をしたい時に使う技になります。
ブリーチした場所を暗く染めたくは無いので、シャンプー台で髪を濡らしコラーゲンなどが入っている液体と共にカラー剤を揉み込む手法です。
長い時間髪に薬剤を触れさせないので、ダメージも最小ですみますし時間も置かないので暗くトーンダウンもしません。
ただ狙った色を発色させるには美容師としての経験が試されます。
これがなかなか正直難しいんです。
美容師が使うカラー剤にはもの凄い種類があります。
僕のお店でも6メーカーの薬剤があり、1シリーズに30以上のカラーバリエーションがあります。
それを組み合わせながら薬剤を配合し、狙った色になりそうな薬剤のバランスを考えます。
良く見聞きする失敗で「髪が緑になった」ってのがよくあるのですが、大体髪をアッシュ系にしたい場合に起きる失敗です。
アッシュと聞くと通常は灰色を思い浮かべますよね?
でも単純に灰色にしたいからと言ってブリーチ毛にアッシュ系カラーを乗せると失敗してしまいます。
しっかりとカラーを理解している美容師の感覚ではアッシュはブルー系なんです。
だからブリーチで明るくなった髪の黄色味と青色が混ざることによって黄緑になってしまう訳なんです。
黒髮を染める場合ではアッシュになります、でもブリーチ毛の場合はちょっと変わってきてしまうと言う事です。
髪の持つ色味とカラー剤に入っている染料の色味を足し算したり、引き算したりして配合を調整するには多くの経験と多くの知識が必要です。
だからカウンセリングはとっても大事になります。
まあでも施術するのは美容師さんなので信頼できる方に頼みましょう。

そして完成です。
今回の希望は柔らか〜い感じの色で、ハイライトの部分は出来るだけ白ぽくなる様にしたいとの要望でした。
だからトナーで使用した薬剤はベージュ系とグレー系を基本にして、さらにブリーチ部分の黄色味を抑えるためにパープル系を入れてみました。
けっこう定番な感じの色ですこれは!
でも安定の良い感じの色になります。
こんな事を言うとお客様に失礼かもしれませんが今回は75点の出来です・・・。
本当はもう少し白っぽい所を作りたかったのですが・・・、もう少し紫を足しておけば黄ばみが飛んで、もっと白っぽい仕上がりになったかな?って思っています。
やっぱ難しいです狙ったイメージ通りの色にするのは。
でも及第点ではあるかな?って感じです。
今後、褪色が進むとまたトナーをする必要が出てきますので、今回の結果をしっかりとカルテに記載し次回の時により良くするための経験が1つ増えました。

ちなみにこれはもっと以前にやったハイライトのお客様の写真になります。
なんだか上の写真と似てますが・・・。
これは1度だけハイライトを入れてから上からブラウン系のカラーで染めています。
上から乗せたカラーはトナーではなく、しっかりと塗布し時間も置いて染めたバージョンです。
この方は「ハイライトは入れたいけど全体の明るさはそんなに明るくはしたくない」が希望でした。
さりげない感じのハイライトってのがこの時のコンセプトです。
今ではすっかりハイライトを入れた所も髪が伸びて、すっかりハイライト部が下へ下がってきてしまいましたが今でもこのお客様はいい感じです。
1度入れれば髪が伸びてきても多少は問題がないのもハイライトの特徴です。
素の髪にハイライトによるトーンの濃淡があれば、上から色を被せた時にもいい感じに濃淡が出ますので、多少伸びたとしても根元はあまり気になりません。
そして現在のこのお客様はハイライトを生かしつつ、上からアッシュ系とピンク系を混ぜたスモーキーピンクな色になっています。
とっても可愛い色してます!
凄く良い出来だったので写真を撮っておけば良かったと後悔してます今・・・。
本当に写真がなくて残念なのですが、スモーキーピンクにするために外国人風カラーでおなじみの『イルミナカラー』を使って染めました!
『イルミナ』は透明感があり淡い発色性を持っているカラー剤です。
ピンク過ぎるとちょっと痛くなってしまうので、アッシュ系をベースに少しピンクを混ぜ毛先のダメージを考慮し、さらに色の濃さを調整するために透明色のクリスタル色を混ぜて染めてみました。
カラーは必ず褪色してしまいます。
色が抜けたら上からカラー剤を被せる必要があるのですが、季節によって色を変えたり気分によって色を変えたり、流行色を取り入れてみたり!
ハイライトが入っていればさらに可愛い感じに仕上がるのでカラーリングで是非楽しんで欲しいと思います。
長々と長文を書いてしまいましたが『ハイライト』はそんなに難しい事ではなく、誰でも1つ上のお洒落を演出できるカラーの技法です。
それはおしゃれ染めでも、白髪染めでも同じです。
1度入れてさえしまえば半年くらいは持つかな?
そして伸びてきてしまって2度目のハイライトを入れる場合は、全頭入れる必要もなく目立つトップだけに入れるや、耳上の半分だけに入れるなどをすれば髪への負担も小さく出来ますし、お財布にも優しくなります。
今回のお客様の施術にかかった金額はこんな感じです!参考までに
・ハイライト 7500円
・リタッチカラー 4600円
・トナー 3000円
・オラプレックス 1500円
合計で16600円です!
通常のカラーリングよりお金はかかってしまいますが、いつもと違うデザインを楽しめますし、次回のカラーのタイミングではハイライトはしないので通常のカラー料金だけで大丈夫です。
ただし褪色が気になる場合は毎回のトナー料金が掛かってしまうので、毎月の髪にかけるコストは多くなってしまいます。
そこでアドバイスなのですが、ダブルカラーや今回の様なブリーチによるハイライト施術の後は褪色がどうしても早くなってしまいます。
その褪色した髪に色味を補充するシャンプーまたはトリートメントがあります。
カラーシャンプー&トリートメントと言うアイテムです。
ただし白髪用は使わないでください。
ネットで『褪色・カラーシャンプー・ダブルカラー』なんて検索して貰えば探す事ができると思います。
色々な商品があるのでどの色を使えば良いのか迷うとは思いますが、カラーシャンプーの記述はまた長くなってしまうので、またいつか機会があれば書いてみようと思います。
では今回のブログはここまでで!
『ハイライト』をしたい方、気になってる方は是非1度トライしてみてください!
そんに難しい事では決してないので担当の美容師さんに相談して、おしゃれなカラーを楽しんでくださいね。
またね〜
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