みなさんおはようございます
今日もお店ができるまでの工程などを記事にしていこうと思います
長々と今まで書いて来ましたが今回でとうとう第5回になりました
今回は当店『 DAF hair 茅ヶ崎 』の床の材料である杉の木の加工を紹介していこうと思います
episode 5
焼杉を作ろう
いきなりですが、これが焼杉の作り方です!!
そうです、杉板をただ燃やすだけなんです!
ホームセンターなどで杉板を買って来て表面を燃やすだけで完成なんです
とても簡単でしょ?
焼杉として販売もされてはいるのですが、何も加工されていない杉板の5倍くらいの値段で販売されているので、DIYで焼杉を使用したいなら自分で加工するととってもお安くできます
ただし、みなさん火事だけは気をつけてくださいね
はいこれがこんがり焼けたあとです
一軒家などの外壁に使う場合などではこのまま使うこともあるみたいですが
今回は内装に使うのでこのままだと使えません
炭でお店の中が真っ黒になってしまいますからね!!
ちなみにこの焼杉は、昔かある技法らしいです
特徴は下記に記しておきます
<長所>
1 焼くことで、炭化作用がおこり防虫及び防腐の効果があり、耐久性がよくなります。
2 木材特有の調湿効果があります。 雨に濡れると板の幅が伸びて気密が良くなります。 板が乾燥すれば通気が良くなる上に、焼杉その物が湿気を吸収し、壁側の結露を減らします。
3 重量が軽い為に、躯体にかかる負荷が少ない。
4 焼杉の中に空気層がある為に、熱伝導率が低く断熱効果が高い。 5 夏場に触れても熱くない。窒業系やガルバニュウムのサイディングでは触れると熱く、 輻射熱により近くにいるだけでも熱く感じる。
6 メンテナンス(上塗り)や張替が容易。
7 環境にやさしく(炭素の固定)、癒し効果が高い。
<短所>
1 自然素材の為に材質が不均一であり、軽微な表面割れ及び木目や色彩のバラツキがあります。
2 木材の風合いを活かす為に、耐久性の高い塗装ができない。
3 立地条件や建築様式、又は気象により差はありますが、色彩の変化(退色)がおこります。
4 外部的要因である経年変化により、割れや変形することがあります。
5 木材特有の灰汁が雨水により出る事があります。
6 燃えやすい。使用地域が限定されます。
(参照元 http://www.nakamotozourin.co.jp)
だそうです!
この真っ黒焦げに焼いた杉板を今度はブラッシングして行きます
注意が一つありますが、ブラシでこするときに恐ろしいほどのススが出ます
マスクをしましょう!!
僕はマスクなしでやったら、鼻の中も口も全部真っ黒くなりました
唾を吐くと真っ黒!
鼻をかむと真っ黒です
ぜったいに体に悪い気がします・・・
多分、肺の中も真っ黒になった気がします
または、バケツなどに水を汲んで濡らしたあとにこすれば大丈夫ですが、生の気なので濡らして擦ったあとは、通気の良い場所でできるだけ早く乾かしましょう
木の割れや、そりの原因になるので!!
あととても地面が汚れます、汚れても大丈夫な所で
そして、最後に水で洗わないと室内で使う場合はスス臭いし、触ると汚れてしまうのでちょっと厳しいかなと
なので汚しても良く、お水で流せるところが良いと思いますよ
話は戻りますが、左のブラシはどこにでもあるデッキブラシですね
毛の部分がタワシのそれと似ているタイプです
まずはデッキブラシで表面の炭の部分をこすり取って行きます
そのあとに右のワイヤーでできたブラシの方でがっつり炭をとって行きます
そんで次の写真が完成品です
左から
加工前→バーナーで焼いた後→デッキブラシで軽く炭を落とした後→ワイヤーブラシでこすって完成形
どうでしょうか?
最初の無垢の杉板から焼いただけでこんなに感じが変わります
ちょっと高級感が出たと思いませんか?
右から2番目の状態でもかなりかっこいい感じだと思うのですが
お店の感じから床に使うにはちょっと暗すぎるので・・・
木を焼くと、木の節の部分( 黒くなってる年輪の部分 )
が浮き上がって仕上がるので平面ではなく少し、ボコボコして立体的になるのもイカすポイントです
販売されている焼杉はこの炭の落とし具合で少し値段が違うみたいで、完成形のマーブルカラーになるまで加工された杉板は本当にかなりの高級材料になってます
自分で作るとかなり大変なのですが、自分で手を加えればそんな高級な木を安く、そして大量に生産できますよね?
さらにこの焼杉に他の塗料なんかも使えます!
例えば軽く焼いて、炭を落としたあとに白いペンキなんか塗ったあとにヤスリをかけて、ちょっとヴィンテージな感じにしたり
クリアのワックスを乗せて、テッカテカに光らせたり
アイデア次第でいくらでも!
ちなみにこの板は全く同じ材料なのですが
無垢の状態に、前回紹介したブライワックスと水性ステインで色をつけたものです!
前回の記事はこちら
まあ・・・悪くはないのですがちょっと軽いというか?
チープというか?
なんかイマイチ?
この辺は好みの問題でもあると思いますが・・・
やはり存在感があるのは焼杉かなと・・
上の写真の杉板はこのあとがっちり燃やして焼杉に加工し直しましたが・・
通常、木材を買うときには木の節があまりない方が上質な木材とされていますが、僕はこの節が多くある方が好きなので、なるだけ節が多くあるものを選んでは届けてもらいました
お店の床に使うので、一般の方のDIYで使う量よりかなりの杉板を加工しましたから僕にはよ〜くわかるのですが
本当に大変でした
手がマメだらけでゴツゴツになってしまい美容師できなんじゃないかと思いました
あ〜また話がそれました
え〜とですね
木って同じそうに見えても少しずつ違うんですよ
もちろん加工した後の色の出方なんか全然違います
どんな木が良いとかは僕には見分けることができませんが、無垢の状態で色味が同じような物を選ぶと均一な仕上げになると思います
僕の店だと約25m2ほど床を貼ったので、仕上がりの違うものをうまく散らしてまとめることができましたが
ちょっとした棚などを作るときに3枚の板のうち1枚だけちょっとテイストが違うとなんか馴染まないですよね?
そのため、目で見て、触って見て、または臭ったりもして見て自分で選んぶことをオススメします
完成するとこんな感じになりましたよ
通常は店舗などはフロアタイルなどゴムみたいな素材で、木目調だとか、石材調などの柄がプリントされたものを使うことが定番ですが
本物の木だと踏んだ時の触感もやわらかく、足への負担も軽減されます
まあ別に僕自身、足が悪いわけではありませんが・・・
さらに経年変化で割れたり、反ったりするのも僕は楽しみです
年月が経つにつれて味が出るともっと最高なんです、僕的には!
床だけでなく、棚板や外の塀などや、ボックス状にしてプランター入れなんか作ってもかっこいいと思います
当店自慢の焼杉の床!!
ということで今回は最後に自慢話しで終了です
みなさん、LETS DIY そして一つの加工アイデアとして興味がある方は試して見てくださ〜い
ではまた